アルバイトを応募する動機

アルバイトスタッフ

12月に入って飲食店はどこも賑やかになってきましたね。

最近よく取り上げていますが、今回も「人手不足」「求人が来ない」というオーナーさんの悩みについて、気付いたことをシェアします。アルバイト募集の件に関してです。

求人の応募者を無意識に制限していませんか?

求人の募集要項に、昔のオーナーさん自身の若い頃の志望動機を反映させているケース、例えば以下のような感じで、

「独立したい方は応援します!」

「全ての業務を経験できます!」

「料理に興味がある人は大歓迎!」

「一緒にお店を盛り上げましょう!」

など熱いメッセージを見かけます。

僕自身はアラフォーで、このメッセージを好意的に受け止められますが、最近の若い人たちと話していると、こういう熱いメッセージは最初からプレッシャーがかかるようで敬遠されそうです。

上記は「将来絶対に独立する!」という意志を強く持っている正社員の募集には向いていると思いますが、アルバイト募集で同じようなメッセージだと、「アルバイトでも正社員でも誰でもいいから、とにかくたくさん働いてくれる人に来てもらいたい。」という雰囲気が出ているように感じます。

飲食店でアルバイトをする人の動機

僕自身が昔、いくつかの飲食店でアルバイトをしていた頃の話ですが、動機は人と関わるのが苦手だから「厨房で調理を担当したい」や「人見知りがひどくて、克服するために接客を経験したい」という感じでした。

要は「食事に関する仕事」という日常生活から近い職業で、自分の性格を考慮して応募したんですね。当時はあまり料理に興味はありませんでした。

それでも徐々に色々と興味を持ち始めて、いつの間にか飲食の仕事にハマっていきました。

採用側として、最初から料理に興味がある方が良いのは当然なのですが、独立志向や料理好きの人への熱いメッセージで応募者が集まらない場合は、ターゲットを見直すと良いかもしれません。

料理自体に興味がない人でも、働いている職場の環境が良ければ長く働いてくれますし、次第に興味を持ってもらえるように、徐々に料理の楽しさを伝えていけば良いと思います。

一人暮らしの学生

例えば、親元を離れて一人暮らしを始めた学生にとって、「まかない」は最高のご馳走です。

募集条件に「まかない付き」と書くだけではなく、「学生の方には美味しいまかないをお腹いっぱい食べてもらっています!」と、学生向けへのメッセージはどうでしょうか?

「スタッフのことを気にかけてくれる経営者なんだな」とプラスのイメージを抱かれる確率は上がると思います。

まかないで「釣っている」という感じがしなくもありませんが、これで食べ盛りで元気なスタッフが働いてくれたら、作戦としては「アリ」なのではないでしょうか。

小さな子供がいる主婦

子供が幼稚園や保育園に上がって、日中の隙間時間に仕事をしたい人は大勢いますよね。

募集条件に「勤務時間はランチタイム11:00~15:00」と書くと、「15時だとギリギリお迎えに間に合わないかもしれないからあきらめよう」と思う主婦は意外と多かったりします。

例えば単純に「時間は応相談」と書くのではなく、「主婦の方の勤務時間は11時からお子様のお迎えの時間まで」のような表現もあります。

実際は15時まで働いてもらいたいとしても、少し違った表現で問い合わせをもらいやすくして、時間の調整はその後の相談というようにしても反応が変わるかもしれません。

まとめ

今回の話は、募集をかけたのに「いつまで経ってもスタッフが集まらないお店」の経営者の方は参考にしてみて下さい。「このお店はスタッフ目線で気持ちを理解してもらえる」と思われたら、他のお店よりも優先的に応募してくれる確率が上がると思います。