おいしくても価格が高ければ食べる人は少ない
飲食店の限られた運営資金の中で、何にコストをかけたらいいのか?は悩みのタネですよね。
料理人が値段を気にせず納得する最高の食材を用意して、高いお金を払ってでもその料理を食べに来てくれるお客さんが溢れるようなお店が作れたら一番良いことだと思います。
だけど、そんな経営が可能なのは飲食店の中でもほんのわずか一部の限られたお店のみです。
現実的にはお客さんが一般的に一度の食事に支払ってもいい価格帯の中で、よりわかりやすいおいしさを提供した方が繁盛する可能性は高いです。
わかりやすい「おいしさ」ってなんでしょうか?
日本人の食文化
より多くの人が馴染んでいる食習慣を意識すると、多くのターゲットをつかまえやすくなると思います。
日本人はもともと味のうすい白米が主食なので、味の濃いおかず、調味料、ソース、タレを重視する傾向があります。
一般的に日本人が好きな人気メニューである焼肉、とんかつ、ハンバーグ、焼き鳥、ラーメン、パスタ、サラダなどを、素材の味を活かすためにできるだけ味をつけない(うすい塩味)で提供しようとするお店もありますが、その素材の味の違いを理解できるのはごく一部の限られたお客様のみです。
もし大勢のお客様を狙っているのであれば、素材が同じでもソースやタレ自体を変えてしまえば、味の違いに気が付かない人はいないと思います。
「自分の理解できないことには興味を示さない」という人間の本質もあって、「食材にこだわって価値のあるメニューを提供しているのにお客さんが少ない。」というお店は、このポイントに引っかかってしまっている可能性があります。
ここでお伝えしたいのは「おいしくない素材をソースやタレでごまかす」という意味ではありません。「素材のクオリティを高く維持するのは必要なことですが、プラスアルファの付加価値をお客さんに伝えるのはソースやタレを訴求するのが効果的ですよ。」というお話です。
繁盛店の経営ルール