信頼関係を築く飲食店の接客のコツ

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初めて対面で会話を交わす場面です。お客様の期待感を裏切らないような対応を心がけましょう。予約の有無の確認から席への案内までの流れをしっかりとリードします。

予約の有無

飲食店と言ってもテーブルサービスを行うレストランのような業態と、回転率が高く予約を受け付けていないラーメン屋さんやカレー屋さんのような業態もありますが、ここではレストランタイプの店舗をイメージして話をしていきます。

少し脱線しますが、1~2回転が限度の店舗は出来る限りホームページやお店のリーフレットなどで、積極的にお客様に予約を促すと良いと思います。あらかじめお客様を迎えられる準備が整っていると、お店側の接客や食材の準備にも余裕が生まれますし、お客様にも安心して来店してもらえます。

予約があった場合の接客

店内にいるスタッフ全員が予約のお客様の名前と席をミーティングなどで確認しておきましょう。小さな飲食店ではスタッフ全員のコミュニケーションが取れていることが重要です。急なアクシデントなどに対応できる力は、スタッフ間のコミュニケーション力に比例していると思います。

始めに予約の確認をして、席へ案内するときのポイントですが、名前を伺ったら必ず復唱することをおすすめします。

名前を復唱するメリットは、案内ミスを減らすこと、お客様との距離を近づけられることにあります。

予約確認以降の接客中は「○○様、苦手な食材はございませんか?」など、常にお客様の名前を含めて会話をすると信頼関係を築きやすくなります。心理学でカクテルパーティ効果と呼ばれますが、自分の名前が会話に含まれるとその会話に引き込まれやすくなるという心理が働きます。

主役が誰かを見極める

予約の電話であらかじめ利用目的を伺っていない場合は、最初の案内の段階で、来店されたグループの中で誰が主役なのかを注意して観察します。

日常食の家族連れでない場合は、職場の上下関係、デート、誕生日会など、特定の人をもてなす場面が多々あります。

例えば上下関係のある職場の飲みの席で上座がわからない幹事さんや、デート(婚活など)で女性をリードできない男性に対して、お店側がさりげなく率先してエスコートする人の味方になってあげれば(基本は女性と年配者)、その食事会の満足度は格段に上がります。

食べ歩きが趣味の人や日常食として来店されている人以外は、何かしらの目的があって来店されています。

飲食店の接客サービスにおいて決して忘れてはいけないのが、お店の料理や接客サービスはお客様が楽しい食事の時間を過ごすためのものであって、主役は紛れもなくお客様です。どれだけその主役を引き立たせられるかが店の力の見せどころです。

まれに「自分が主役」という感じのカリスマ的な存在力の飲食店オーナーもいますが、ごく少数の限られた人にしか成り立たないビジネススタイルだと思います。基本的には「お客様が主役」と考えておいて間違いないはずです。

繁盛店の経営ルール

予約を促して最善の準備をすることで、信頼関係を築き満足度を高められる。