雨の日のサービスでリピート客を増やす

雨の日の傘の画像

雨の日の傘の画像

前回、「販促サービスをしなくても繁盛するお店を目指すのが理想」というニュアンスの話をしたので、割引き等をしなくても自然とリピートしてくれるお客様が増えるような接客サービス(おもてなし)を提案したいと思います。

今回は「雨の日」をテーマにしています。

雨の日の集客方法は値下げだけではない

雨の日でも来てくれるお客様とは

よく飲食店では雨の日に来店した特典として「雨の日は10%割引き」「雨の日はドリンク一杯無料」などのサービスを見かけますが、どのお店も同じような内容で心を惹きつけられるようなものはあまり見かけません。

現実的な話として、やはり雨の日にちょっとくらい「安い」「お得」だからといって、お客様が反応して来店するケースは少ないと思います。

なので、個人経営の飲食店の雨の日の集客方法として強いて言うなら以下の2点でしょうか。

  • 普段から(雨の日に関係なく)予約を取り付ける努力をする
  • ヒマな日を狙ってくるお客様を大切にする

普段から予約を取り付ける努力をする

飲食店側としては雨の日の予約客は心強いですよね。団体利用客でなくても、台風だとキャンセルが怖いですが、普通の雨なら予約していれば来店してくれます。

要は、「雨の日はわざわざ飲食店に行きたいと思わないけど、雨だとわからないうちから予約をもらいましょう。」という話です。

たまたま雨の日に予約があったというのではなく、日頃から予約を取り付ける努力をすることが重要だと思うんですね。

例えば地道なことで言えばこんな感じでしょうか。

  • 「小さなお店で席数が少ないので、皆様に予約をおすすめしています」
  • 「誕生日や記念日はサプライズサービスをするので予約してくださいね」
  • 「手の込んだ料理でもお待たせせずにスムーズに提供したいので予約してもらえると助かります」

このようなことを実際に来店したお客様にも、ホームページやブログ等を見ている見込み客の方にもメッセージとして普段からさりげなく言い続けます。

お店の業態によりますが、「予約が必要な敷居の高い店」ではなく「気軽に予約するのが当たり前の店」という雰囲気を伝えた方が予約に結びつけやすいかもしれません。

予約をもらう努力は雨の日に関係なく、良いサービスを提供するのにも、月間の売上予測を立てるのにもメリットばかりなので、経営の観点からおすすめします。

ヒマな日を狙ってくるお客様を大切にする

「わざわざお店が空いてそうな日を狙って来てくれるお客様がいる」というのは、小さな個人経営の飲食店ならではの強みだと思います。

ただ食事をしに来るのではなく、お店のスタッフとコミュニケーションを楽しみにしていたり、静かでゆっくりした雰囲気のお店を楽しみたいと思ってる人が、雨の日でも来店してくれる可能性が高いです。

ホームページではなく、SNSやLINE、メルマガなど比較的に親密度が高いツールで情報発信して繋がれる関係性を築いておくと良いと思います。

そういったお客様が来店した際には、必ず感謝の気持ちを言葉で伝えるか、何かサービスをして気持ちを伝えましょう。お客様側は自分も楽しめて、お店側にも感謝されたとなれば、また雨の日の再来店率が高くなると思います。

雨の日のサービス

来店時の接客対応

お客様が来店した際に、濡れた上着やカバンを拭けるように、きれいなタオルを何枚か用紙しておきます。

カバンなどはサッと拭いてあげてもいいと思いますし、「タオルをご利用になりますか?」の一言があるだけでも、かなりお店に好印象を抱いてもらえると思います。

お店側としてもビショビショのままで入店されるよりも、床が滑りやすくならずに済みますし、やっているお店も少ないようなので、お客様も気が利くお店だと喜んでくれます。

温かいものを用意する

この話は居酒屋バービストロフレンチイタリアンなどのお酒メイン系または洋食系のお店に向けた話になります。

普段からおしぼりを利用しているお店なら、来店してすぐに温かいおしぼりを渡せば、お客様もホッと一息つけると思いますが、そういうサービスを用意していない場合は、温かいお茶などを出しても良いかなと思います。(夏以外)

「うちはフレンチだから(うちは飲み屋なんだから)、お茶なんか出せないよ。」というお店の気持ちもわかりますが、肌寒い雨の日には、年配の方や女性のお客様には温かいものは喜ばれます。

もちろんホットドリンクが充実している飲食店なら、それを注文してもらえばいいだけですが、雨の日にわざわざ来店してくれているので、あえて普段はやらないようなサービスをすれば、お客様の印象にも残りやすくなると思います。

この辺りの意識が、雨の日に「ドリンク無料サービス」と謳って、別に飲みたくない冷たい飲み物をサービスするお店と、販促など気にしなくても自然とお客様が集まってくる集客に困らないお店の違いなのではないでしょうか。

雨が突然降りだした場合

梅雨や秋など天候が急に変わりやすい季節には、食事中に急な雨が降り出した場合に備えて、お店側で貸し出し用の傘を用意しておくと良いと思います。

よく百貨店やデパート等では、宣伝用に店名が入った傘の貸し出しをやっていますよね。

小さな飲食店の場合なら「貸し出し用」と言っても、返ってこない可能性があるので、安い使い捨てのビニール傘で十分です。

貸し出し用の傘にはお店を「宣伝」してもらう効果と、返しに来てもらう「再来店」の効果が見込めますが、「しばらく返せなかったから、もう行きにくくなってしまった」となったら逆効果なので、ご近所のお客様か常連のお客様以外には、「貸す」というより「雨の日のプレゼントです」と言い切ってしまった方が、良い関係性を築けると思います。

まとめ

雨の日に慌てて集客の対策を打っても効果は出にくいと思います。日頃からお客様との関係性を築き上げる事と、来店してくれたお客様に感謝して、より良いサービスを心がけることが重要だと思います。